まぶたのたるみ治療や眉下切開のことを調べていくと目にとまる「失敗」というキーワード。「失敗」の中には、事前にリスクを把握できていなかったことによるものや、イメージの違いなども含まれるようです。自分自身が理想の眉下切開を行うためにも、よくある失敗事例とその原因、できる対策をしっておきましょう。
本ページでは六本木境クリニック院長の境先生に、失敗例を解説していただきながら、六本木境クリニックならではのこだわりや各ステップでの手技を専門的な知識を交えながら教えていただきました。お客様を大切にし、「慎重に選んでほしい」という熱い熱意に注目です。
眉下切開で起こってしまう失敗例として以下のようなものがあげられます。それらの原因について、ひとつずつ境先生の見解をもとに紹介します。
目立つ傷跡が残ってしまう原因はさまざま考えられ、切開時、縫合時、抜糸時、術後のケア時それぞれにポイントがあるといわれています。当ページ後半では、各ステップで使用される技法についての専門的な解説を掲載していますのであわせてご覧ください。
デザイン時、眉下切開後ひたいの力が抜けて眉毛が下がるという前提のもと、目を開けた状態だけでなく目を閉じてしばらくおでこの力を抜いた状態も考慮し、時間かけ計測しながらデザインする必要があります。下がり眉がひどい場合は、術前のデザインミスだと考えられます。お顔立ちや眉毛の生え方によるものではなく、デザインが雑な場合には執刀医の責任といえるでしょう。
手術前に感じていなかったあきらかな左右差が術後にでたり、もともとあった左右差が悪化したりするのは執刀医のミスだといえます。
六本木境クリニックでは、眉下切開の手術に2時間以上かけています。手術中何度もライトを消して目を開けてもらい確認と調整をおこなっているためです。何度も調整することがどんな天才より良い結果にできるコツですが、手術中の調整には非常に高いハードルがあるとのこと。乱暴な内部処理調整は内部組織がスダレ状になって結果が悲惨ですし、修正できなくなるため、やらないほうがマシだと境先生は断言しています。
周りに気づかれる原因は以下のようなものがあげられます。
どんなに丁寧な医師でも内出血や腫れのリスクはありますが、発生確率やその程度は執刀医の技術や丁寧さに左右されます。特に止血が雑だったり眼輪筋やROOF(※)切除したり眼窩脂肪を脱脂されてしまうと2週間くらい見苦しい状態になることが多いです。皮膚切除だけ丁寧に行うと1週間後バレることはほとんどなく、平均ダウンタイムが3~4日と考えられます。
※眼輪筋の下にある比較的浅い脂肪のこと。
また、まじまじと見なければ気づかれないような傷跡であっても、臭いで人に気づかれてしまうことがあります。「術後のダウンタイムはクサい期間」だということをある程度認識しておくことが必要でしょう。
しかし、六本木境クリニックでは皮膚縫合を、ひと針ずつ糸を結ぶ単結節という方法で細かく縫っており水を通さない、いわゆるウォータータイトのため、手術当日から傷口を直接洗うことが可能です。その結果傷口を清潔に保つことができ、汚れも落ちやすいので感染や臭いが少なく、最終的な傷跡もきれいになると考えられます。
資格・所属学会
日本形成外科学会専門医
日本アンチエイジング外科学会評議員
美容外科学会(JSAPS)正会員
美容外科学会(JSAS)正会員
フェザーリフト研究会
境先生の公式Twitterアカウントでは、眉下切開をはじめ美容医療にかんする情報や美容外科界隈の裏話を歯に衣着せぬストレートなツイートスタイルで発信しています。
以前からコスメ 美顔器 ハイフ 高周波RF 二重埋没 糸リフトは芸能人や美容垢などインフルエンサーによるステマ案件多いと感じてたけど、眉下切開やタトゥー除去のピコレーザーでも結構あるみたい https://t.co/KaZaxQhbM8
— 六本木境クリニック (@roppongi_sakai) January 19, 2023
眉下切開で一般的に行われている方法と六本木境クリニックで行っている方法をあわせて解説していきます。
デザインの技法はおもに3つです。
眉頭に切り込む方法
眉頭の下に沿った傷跡よりもカモフラージュ効果が高いため六本木境クリニックではこの方法を採用しています。眉頭まで切るときは、患者さんやその周りの人が「その人の眉毛」だと感じる雰囲気に仕上げることが大切です。そのため普段眉毛を描いている人は眉毛を描いてきてもらいデザインのとき参考にしています。
眉尻側だけ切る方法
眉下切開で眉尻だけ切ると傷跡が自分からは見えにくく気にならないことが多いため眉下切開で一般的な方法のようです。
ただこの方法では、眉尻側が上がり眉頭側のまぶたは下がるので、つり目になったり、まばたきの時ななめに走る不自然な線が出たりすることが多くなります。
眉毛の下に沿って眉頭まで切る方法
眉毛の下に沿って眉頭まで切ると、眉毛の下にハッキリと傷跡が見えるため長期的に気になることになるでしょう。
切開法(断面)はおもに3つです。
毛根をわざと切断する毛包斜切断法

術後に傷跡から再発毛させる方法です。境先生いわく、患者さんからは「だんだん傷跡が見えなくなりました」との声を多くもらうとのこと。
その一方でデメリットもあります。それは縫うときに、手間が桁違いにかかること。まぶたは眉毛側の皮膚が分厚く、睫毛側の皮膚がうすい構造になっています。この方法では睫毛側の皮膚をさらにうすくスライスさせて切るので、1つ1つの操作を丁寧に行わなければ皮膚がささくれます。また、縫う際にインバートといって上皮成分が傷口に入り込み、シストが多発すること。これらに注意しながら縫い合わせていくため、手間と時間がかかるのです。
皮膚に対して垂直に切る方法
皮膚に対して垂直に切る通常の皮膚切開法です。この方法で眉下切開を行うとき、眉毛に近すぎると毛嚢炎(※)やシストが必発するので、眉毛から下に離して切る必要があります。その結果、眉毛とは無関係のまぶたに傷跡ができます。境先生いわく「眉下切開になれた医師がこの切開法を行うことはない」とのこと。
※毛根を包んでいる部分の炎症
眉毛の下に沿って毛根と並行に切る眉毛下斜切開法(wedge incision)
この方法ではどれだけ眉毛に切り込んでも、毛根が死んで眉毛がだんだん抜けるため眉毛が抜けて眉毛から少しはなれた白い線状瘢痕や溝となって目立つことが多くなります。
眉下切開の症例が多くない、縫合に時間をかけることができない医師はこの方法が無難だといえます。
中縫い方法は主に3つです。
眼輪筋折り畳み縫い中縫い
後述する、真皮縫合のデメリットを防ぐため六本木境クリニックではこの方法を採用しています。つり上げ効果もあるため、他院で眼瞼下垂といわれた方も改善することが多いようです。
また、他院では中縫いをPDSなどの吸収糸(溶ける糸)でおこなうドクターが多いようですが、六本木境クリニックでは溶けない糸であるナイロンを使用しています。それは境先生自身が、真皮縫合などの中縫いを溶けない糸・ナイロンで行う上司と出会ってから、自分が縫う傷跡のキレイさに対して絶対的な自信が生まれたからとのこと。
溶ける糸=反応が強いので溶ける=感染も異物反応で糸が出てくる確率も高くなり、傷跡の赤みも長く続くと考えられ、最終的な傷跡は溶けない糸の方がキレイになるようです。
PDSのような長持ちする溶ける糸を使用すると大きな差はないという考えかたもあります。しかし、糸の結び目だけに焦点をあてて考えると、溶け終わるまで結び目がゆるまないということではなく、抗張力はすぐ弱くなるので結び目は極初期にゆるんでしまいます。
また、六本木境クリニックが最新の溶けない糸でなく、ナイロンを使用する糸はナイロンの実績を重視しているためです。長年、生体に使われてきて安全性が確認されているので、あえて昔から使用されているナイロンを使っているようです。
そもそも中縫いしない
この場合、ケロイド状の傷跡(肥厚性瘢痕)になる確率が高いため、一般的に形成外科医では中縫いをしないことはありません。おもに次の真皮縫合をおこなうようです。
真皮縫合
形成外科では一般的な方法ですが、境先生いわく、まぶたのような皮膚がうすい部位に真皮縫合を浅くかけてしまうと、デコボコが長く続いたり、異物反応などで糸が露出したりすることが多いとのことです。
皮膚縫合はおもに4つです。
単結節縫合
1回縫うごとに1つ1つ糸を結んでいく丁寧で時間がかかる方法です。六本木境クリニックでは水を通さないウォータータイトとなるように単結節縫合を細かくおこなっています。そして、直後から傷口を洗うよう指示しており、清潔に保つことで感染を起こりにくくしています。その結果、六本木境クリニックでは2,000例以上の症例で感染が発生したことがないようです。(※)
※2023年1月23日時点
また、傷口の汚れも極初期から落ちやすいので、最終的なキレイもきれいになると考えられます。
医療用ホッチキスを使用する
救急現場で使用されるようなホッチキスでの処置です。この方法はきれいにするためのものではなく、あくまでも応急処置を目的としています。そのため「美容医療では論外」と境先生は考えています。
皮膚縫合せずダーマボンドやステリ―ストリップ(※)を使う
この方法だと2週間程度は傷口が安定するまで洗えないとのこと。洗うことができないので、臭いがきつくなります。手術後、顔をまじまじと見ないとわからない程度の傷跡であったとしても臭いは人に気づかれやすいものです。
また、早期から傷口の汚れを落とせないので、溝状の傷跡が残りやすいことも大きな欠点です。
※医療用の接着剤
連続縫合
この方法でも同じく数日間は傷口が安定するまで洗浄が難しいです。そのため臭いに関する問題が発生するでしょう。
また、傷が安定しないため浸出液が漏れて強い赤みが長く続き最終的に白くテカって目立つ傷跡(白色線状瘢痕)となることが多いようです。
早めの抜糸は溝状瘢痕になりやすいため、10日前後(8日から14日程度)と考えています。これは、遅めの抜糸でも糸状痕が残らない絶妙な結び方を常に心がけている境先生だからこそのこだわり。少しでも結びが強くなってしまったら妥協せず何度でも縫いなおすことで糸状痕を残さないよう努力をしているそうです。
抜糸は一律1週間だという意見に対し、糸状痕が残るので眉下切開のように目立つ部位の抜糸は1週間以内という意見もあります。
また、溶ける糸で縫うと抜糸がいらないと思われがちですがそれは誤りです。皮膚縫合を溶ける糸で行ってしまうと溶ける時の反応のため傷跡が赤く目立ってしまいます。通常、溶ける糸は中縫いでしか使用しないため、皮膚縫合すると抜糸が必要です。
術前術後のケア方法で患者さんがやらなくていいこと、控えるべきことをまとめました。良かれと思ってやったことがかえって傷跡や結果を悪化させることに繋がらないよう参考にしてください。
眉下切開の前に美容施術を受ける場合は以下の2つに注意しましょう。
眉下切開ではボトックスを打って筋肉動かさないほうが傷跡キレイになるという意見もありますが、丁寧に切って縫えばボトックスの必要はないでしょう。ボトックスを打つことでバランスわからなくなるため、かえって悪影響となります。
眉下切開の術前に眉アートを行うと、目の形や二重の形など極めて重要なもの中心にデザインを考えることができなくなるため、結果的に悪影響を及ぼしてしまいます。
また、まぶたのたるみや手術でも形や左右のバランスが大きく変わってしまうことがあるので、眉アートは最後に受けることが理想的です。
二重埋没や切らない眼瞼下垂を先に受けてしまうと、眉下切開後に糸の位置が変化して抜糸したくなることがあります。
また、二重切開や眼瞼下垂の手術を先に受けてしまうと、眉下切開後に二重の切開線が上方移動して目立ってしまうので、眉下切開が先のほうが理想的です。とはいえ、すでにまぶたの手術を受けているかたも眉下切開でたるみや厚ぼったさが改善しないというわけではありません。
手術後のケアで気をつけたいポイントは以下の通りです。
すき間なく丁寧に縫ってあれば浸出液がもれないので、ガーゼや絆創膏は必要ありません。
ガーゼや絆創膏と同じく、丁寧に縫うことで創傷被覆材を使用する必要はありません。ワセリンやゲンタシンなどの軟膏で乾燥を防ぐ程度にしましょう。
境先生は、消毒ではなく、初期から洗うことをすすめています。そうすることで汚れも落ちやすくて清潔に保つことができるとのこと。それが六本木境クリニックの眉下切開を受けた患者さんのなかで感染した人は今までいないという結果につながっています。
手術部位を冷やすことはあまり意味がないと境先生は考えています。例えば、入浴で体全体をあたためてしまえばキズをあたためなくても内出血が悪化しやすい反面、一部だけを冷やしたところで温かい血液が環流しているのであまり意味がないということのようです。
内出血が悪化する可能性があるため、手術当日に入浴しないことが大切です。
同じように、血行が促進されるような激しい運動や、飲酒などもひかえた方がよいでしょう。
手術後の中長期的なケアで気をつけたいポイントは以下の通りです。境先生は「術後のケアで差が出てしまうような手術レベルは低い」と断言します。よって以下のような特別な薬や機械、治療は不要であり、通常通りの保湿で十分といえます。
テープをはがすときに眉毛が抜けることや、刺激で傷跡がかえって目立つようになると考えられ逆効果となるでしょう。
肥厚性瘢痕や赤みが強い傷跡には特殊な外用剤を塗るか否かで傷跡の経過に差が出ますが、キレイな傷跡に使用しても差がなく効果が生じないといえます。
おなじく肥厚性瘢痕や赤みが強い傷跡にはリザベンの内服が効果的であることがよく知られていますが、キレイな傷跡では内服しても差が生じないといえます。
境先生いわく、これらはまったく必要ないとのこと。価格をあげるためではないか、本当に自分に必要なのか、しっかりと考えたほうが良いでしょう。
境先生は「細かいところまで患者さんと相談するほど、クオリティーは落ちる」といいます。専門である境先生にお任せしたほうがよいということですね。
カウンセリングでは何に患者さんが悩んでいて、どうなりたいかということをザックリ聞き、眉下切開自体の意義と境先生のこだわりの意義とのこと。
そこで多く人から上がる相談について教えていただきました。当てはまる人は眉下切開で改善する可能性があるので一度境先生のもとへ相談に行ってみましょう。
保険の「眼瞼下垂手術その他」や自費の「たるみとり二重切開法」、たるみをごまかす「二重埋没」などでは無理するとビックリ目になったり、目尻が垂れ下がってしまったりすることから眉下切開のほうが理想的だといえます。
脂肪をとっても皮膚があまってたるむので将来しわしわになってしまうかもしれません。眉下切開が理想的でしょう。
二重埋没や二重切開などの二重整形ではハム目や整形顔になることもあるため、眉下切開が理想といえます。
よく眉下切開とともに聞かれる眼瞼下垂の手術やたるみ取り二重切開、二重埋没との関係についてもよく聞かる点としてあげられます。
眼瞼下垂の手術適応を決めるとき眉毛を上げないよう固定して診断していることが多いようです。ただ眉毛を指で持ち上げて、目が開く人は眉下切開で十分改善できるとのこと。 重症偽性眼瞼下垂を軽症の真性眼瞼下垂だと誤診している医師が多いと考えています。加えて境先生は、問題なのは「売り上げのため眼瞼下垂の診断があまい医師が多いこと」だといいます。
また、キレイな二重を作ることまで含めて眼瞼下垂の手術ですから、本来必要ではない手術の上乗せをすすめられた場合は注意をしてください。眼瞼下垂の手術は繊細な二重部分にメスを入れるので不自然な整形顔になってしまう可能性があり、「傷跡さえキレイなら眉下切開のほうを優先させるべきである」と境先生は考えているそうです。
| 術式施術名 | 眉下切開 |
|---|---|
| 費用 | 500,000円(税込・麻酔代込)※保険適用外 |
| その他にかかる費用 | お薬代 約3,000円 初診料 3,000円 採血検査代 12,000円 |
| ダウンタイム | 1週間~2週間程度 アイメイク以外は当日より可能。アイメイクは抜糸の翌日より可能。 |
| リスク | 比較的多いものとして内出血・腫れがある。筋肉・脂肪などを取る場合には痛みやしびれ・違和感などの神経症状が出る場合がある。筋肉・脂肪などをとらない場合には極めてまれ。 |
六本木境クリニックは、2012年4月の開院から2,031症例の眉下切開を行っています。(※)
| クリニック名 | 六本木境クリニック |
|---|---|
| 所在地 | 東京都港区六本木3-7-1 THE ROPPONGI TOKYO 207 |
| お問い合わせ | 再診、手術のご予約、その他お問い合わせ [ TEL ] 03‐6441‐0691 カウンセリング予約専用ダイヤル [ TEL ] 080-7734-3655 |
| 診療時間 | 月・火・木・金 11:00~19:00 土・日・祝祭日 10:00~18:00 水曜日は休診日です。 |
傷跡や仕上がりに個人差はほんとんどなく、個人差だと思われているもののほとんどは手術方法や執刀医による差だということがわかりました。眉下切開をする前に、検討しているクリニックがどのような方法をとっているのか、それに対して考えられるリスクなどを調べましょう。そしてカウンセリング時に遠慮することなく疑問や不安に思うことを投げかけましょう。

境 隆博 医師
日本形成外科学会専門医
【資格・所属学会】
日本形成外科学会専門医
日本アンチエイジング外科学会評議員
美容外科学会(JSAPS)正会員
美容外科学会(JSAS)正会員
フェザーリフト研究会